オディロン・ルドンは19世紀後半から20世紀前半に活躍したフランス人画家です。
同時期に活躍したモローと共に象徴主義の画家として人気を博しました。
晩年にはレジオン・ドヌール勲章を受章し、名誉と栄誉の両方を手に入れました。
そんな輝かしい経歴とは裏腹に、人生は順風満帆なものではありませんでした。
オディロン・ルドンは小さい頃から病弱であったため、学校に親しむことができず、自然と絵の世界に魅入られていきます。
地元の水彩画家スタニスラス・ゴランのもとで絵画を学ぶようになり、特に生物や自然科学の世界に影響を受けるようになります。
その後、親の希望であった建築家を志すも挫折し、自らの希望であった画家の道を目指しジャン=レオン・ジェロームに絵を指南されます。
しかし、アカデミックな授業内容に反発して、翌年には彼のもとから去っています。
転機となるのが代表作でもある、水の精霊の誕生でした。
当時ファラン=ラトゥールに出会いリトグラフを教授されたオディロン・ルドンは、木炭画と融合することで自身の作品をノワールと呼んでいました。水の精霊はその1つで、いわば彼が画家として認識される作品になりました。
その後1884年のジョリス=カルル・ユイスマンスの小説で絵が話題になり、それまで世界の中心であった写実主義や印象派に反発する動きが起き、オディロン・ルドンやモローのような象徴主義が世界をにぎわすことになりました。
その後、50を近くにするまで版画などを描き続けたオディロン・ルドンは、突如色彩に溢れた画を描くようになります。
晩年にはジャポニスムに興味を持ち、釈迦に関する作品を制作しました。作品は死後もアムステルダム国立美術館を始めとして、多くの機関で保存されています。
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