銀製 内紫檀煙草入れ 買取実績

買取品名
銀製 内紫檀煙草入れ
買取エリア
長野県岡谷市
買取額

コメント
銀製 内紫檀煙草入れを買取させて頂きました。

銀製内紫檀煙草入れの概要


銀製内紫檀煙草入れは、外装に純銀や銀合金を用い、内張りに上質の紫檀(したん)材を配した煙草入れ(キセルや葉巻を携帯保存する小箱)です。銀の光沢と紫檀の深い紅褐色が対比し、高級感と実用性を兼ね備えた骨董品として、明治期から大正期にかけて士族・実業家・文人雅士の愛用品として流行しました。



歴史的背景と文化的意義


煙草文化は江戸後期以降急速に庶民にも広まり、明治維新後は文明開化の象徴として携帯用煙草入れがファッションアイテム化。銀細工職人は欧米の携帯用ケース(スナッフボックス)を参考に、和材である紫檀や黒檀を組み合わせた独自のデザインを開発し、携帯品に和洋折衷の雅趣を添えました。



素材と構造


外殻は純銀または銀合金(銀90%以上)を板金打ち出しで成形し、鋭い折り返しと精緻なハンダ継ぎで剛性を確保。内箱は紫檀無垢材を精密に削り出し、内側を蝋(ワックス)や漆で仕上げ、煙草葉の湿潤を適度に保ちながら香りを損なわない工夫が施されています。蓋は蝶番で開閉、密閉性に優れた構造です。



装飾意匠と技法


外側には彫金や象嵌、透かし彫りによる装飾が施されることが多く、幾何学文様・唐草・花鳥・波文などが人気。平打ち出し、彫金線彫、銀線象嵌、赤銅色絵を組み合わせ、金彩や黒仕上げをアクセントに加えた贅沢な意匠が見られます。蓋縁や底縁には細かな刻み模様(雁木彫り)が入る場合もあります。



真贋鑑定のポイント


真作判定には、銀地の槌目打ち痕や折り返し部のハンダ目、彫金線の深さと滑らかさを確認。銀製刻印(「純銀」「SILVER」「銀900」など)の字体と刻り深さ、裏底の職人落款や屋号刻印があるかをチェックします。紫檀内張りは木目の連続性、蝋仕上げの経年の飴色化具合が自然かも鑑定要素です。



市場価値と価格帯


明治~大正期の銀製内紫檀煙草入れは、状態や装飾の豪華さによって価格が大きく変動します。無銘の小型品でも数十万円、名工作や純銀製の彫金装飾豪華品は100万円~300万円以上が相場。共箱・来歴書付の完全品はさらに高値で取引されます。



保存・取り扱いの注意点


銀製品は硫化で黒ずみが生じやすいため、使用後は柔らかな布で汗や指紋を拭き取り、銀磨きクロスで軽く磨く程度に留めます。研磨剤の多用は装飾を摩耗させるため厳禁。紫檀は乾燥に弱く割れやすいので、直射日光や極端な乾燥・高湿度を避け、温度20℃前後・湿度50%前後の環境で保管してください。



コレクション性と鑑賞の楽しみ


銀製内紫檀煙草入れは、銀細工と紫檀材という異なる素材が調和した工芸品の典型です。装飾意匠の多彩さ、木地の質感、金属光沢の対比を並べて比較することで、明治大正期の工芸技術の豊かさを学ぶコレクターも多くいます。携帯品としてだけでなく、書斎やサロンの装飾オブジェとしても魅力的です。



まとめ


銀製内紫檀煙草入れは、明治以降の和洋融合工芸の粋を示す逸品です。素材・技法・装飾・刻印・来歴を総合的に鑑定し、適切に取り扱い・保存することで、その歴史的・美術的価値を次世代へ継承できます。



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