朱泥茶器 朱泥水注 買取実績

買取品名
朱泥茶器 朱泥水注
買取エリア
兵庫県神戸市長田区
買取額

コメント
朱泥茶器 朱泥水注を買取させて頂きました。






朱泥茶器・朱泥水注の骨董的価値



概要


朱泥茶器は、中国・宜興(イーシン)窯で作られる紫砂(しさ)茶器の一種で、鉄分を多く含む黄土に酸化鉄を加えた赤褐色の素地が特徴です。中でも朱泥水注は、朱赤色の水注(湯さし)として茶席を彩り、茶湯の湯温保持と注ぎやすさを両立した実用品でありながら、茶器コレクターや骨董愛好家に高く評価される逸品です。



朱泥の歴史と特色


朱泥は清朝康熙年間(17世紀後半)に龍窯(ロングヤオ)で発達し、乾隆帝や文人墨客の愛玩を受けて普及しました。鉄分を含む朱泥は焼成中に独特の朱色に発色し、使用を重ねるほどに飴色の艶を増して風合いが深まります。朱泥水注はその釉調を最も美しく見せる茶器の代表格です。



素地と製作技法


原料は宜興周辺の黄土を主体とし、焙焼・粉砕・練り込みを数回繰り返して陶土を得ます。轆轤成形または手捻りで雛形を作り、素焼き→中絵→本焼成という工程を経ます。朱泥は高温焼成(約1,200~1,300℃)でしっかり焼き締まり、耐熱性と蓄熱性に優れた水注となります。



意匠と形状


朱泥水注は、張りのある胴部と細い口縁を持つ典型的な鼓形や扁壷形などがあります。把手(把っ手)や注ぎ口は流れるような曲線を描き、茶湯の流れをコントロールしやすい設計です。蓋には小さな摘みを備え、湯滴返しや湯口のすり合わせ精度が高いほど注ぎの所作が美しく決まります。



骨董的評価ポイント



  • 朱泥の色調:発色の均一性と飴色化の進み具合

  • 素地の緻密さ:陶土中の気泡・灰分混入の有無

  • 注ぎ口・把手の合わせ:合口精度と湯切れの滑らかさ

  • 作家印・款識:作者名や窯印の真贋と保存状態

  • 保存状態:ひび割れ・チップ・補修痕の有無



市場価格の目安


伝統工法で作られた清代写しの朱泥水注は50万円~150万円、新作・近代作家物は10万円~50万円が相場。中国・宜興の名工作や作家印を持つ一点ものは200万円~500万円に達する場合があります。小さなチップや直し跡があると相場の半分以下に下落することもあります。



保存と取り扱い


朱泥茶器は土味を活かすため、直火にかけても割れにくい特性がありますが、急冷・急熱を避け、自然冷却してから水洗いします。使用後は内外を完全に乾燥させ、埃を柔らかな布で拭き取り、直射日光・湿気を避けて保管してください。



使用上の留意点


朱泥は茶湯の油脂や香りを吸着しやすいため、茶葉の香味を楽しむには適度に茶渋を残すと風味が安定します。また、異なる茶葉での連続使用は避けることで、混合香が生じず、茶器の香りを保持できます。



まとめ


朱泥水注は、朱泥釉の華やかな発色と素地の堅牢性を併せ持つ茶道具として、日本の茶湯文化と中国陶芸技術の融合を象徴します。色調、造形、作家印、保存状態、来歴の五要素が揃うことで骨董的価値が飛躍的に高まり、茶道具コレクターや陶芸愛好家から高い評価を受ける逸品です。






兵庫県神戸市で骨董品買取をご検討されているなら出張買取・高価買取の古美術寿永堂にご相談ください。

鑑定のご相談、
お待ちしております!

お電話でのご相談・鑑定依頼

電話買取簡易査定が可能ですので、まずはご相談ください。

0120-13-6767

鑑定依頼メールフォーム

出張鑑定や持ち込み鑑定のご依頼はメールフォームからも受け付けております。お気軽にご連絡ください。

メールフォームはこちら

LINEで簡単査定

LINEで簡単に査定が可能になりました。

友だち追加 LINEQR

多くの士業関係の方からも御依頼を頂いております。お気軽にご相談ください。