早川尚古斎 白竹小籠(こかご) 竹花筒 買取実績

買取品名
早川尚古斎 白竹小籠(こかご) 竹花筒
買取エリア
兵庫県神戸市垂水区
買取額

コメント
早川尚古斎 白竹小籠(こかご) 竹花筒を買取させていただきました。

概要


早川尚古斎(はやかわしょうこさい、1865-1942)は、明治・大正・昭和期に活躍した京都の竹工芸家です。白竹小籠(こかご)と竹花筒は、彼の代表作に数えられ、素材の美しさと技術の粋を極めた逸品として評価されています。軽やかな透け感と、無駄を削ぎ落とした造形は、茶道や数寄屋飾りの調度としてだけでなく、現代のインテリアとしても人気が高い骨董品です。



早川尚古斎の作家背景


尚古斎は江戸後期創家の竹細工五代目に生まれ、古来の茶道具制作技法を修得。大正期には裏千家・表千家の茶人と交流を深め、花入・籠類など茶席用竹工芸に新風を吹き込みました。白竹を好んで用い、“白竹”という呼称を自ら作家名に加えたほど素材にも強い美意識を持ちました。



白竹小籠(こかご)の特徴


白竹小籠は、径約15cm、高さ約10cm前後の小型籠で、茶席で菓子器や花器の覆い籠として使用されました。竹の節間を厳選し、節目の白い表皮を研ぎ上げて透き通るような白色を引き出しています。編み方は「網代編み」を基調とし、竹ひごは均一な幅に割かれ、編み目の詰まり具合と空間のバランスが絶妙です。口縁は掌の手触りを重視した平編み、底部は丈夫な亀甲編みで構成され、機能性と造形美を高度に両立させています。



竹花筒の特徴


竹花筒は高さ約25cm、口径約5cm程度で、細身の筒状に仕立てられた一輪挿しです。白竹小籠と同様に節の白さを残しつつ、竹肌の光沢を生かした素地仕上げ。縦節を見せる「節切り筒」技法を用い、節間は薄く割いて繊細さを演出。内側には竹皮を残して花水受けの機能を果たし、口縁部は刃物で滑らかに丸く仕上げています。茶室の床の間や書斎の飾り棚に映える簡潔な美が魅力です。



制作技法と素材


尚古斎が用いた白竹は、冬季に採取し、皮膜の乾燥度合いを調整してから手仕事で研ぎ出すことで、銀白の光沢を生み出します。編み地の強度を高めるために、竹ひごは真竹の芯材部分のみを使用し、乾燥と湿度変化を繰り返してひごの歪みを抑制。網代編みや亀甲編みは、竹工芸の中でも高度な技術を必要とし、尚古斎の作品はその精緻さが特に際立ちます。



骨董品としての評価ポイント



  • 作家銘・箱書き:作家印(「尚古斎」印)や共箱に記された箱書きの有無、筆跡の鮮明さ。

  • 竹肌の光沢:節間の白さ、竹表皮の滑らかさ、研ぎ出しの均一性。

  • 編み目の精度:網代編み・亀甲編みの均整、ひご幅の揃い具合。

  • 構造の健全性:欠けや折れ、虫食い・カビの有無。

  • 来歴・付属品:旧蔵者記録、鑑定書、栞など来歴を裏付ける資料の有無。



市場価格の目安


共箱・作家印完備の白竹小籠は状態良好品で50万~100万円、竹花筒は30万~60万円が相場です。両作品が共に揃ったセットでの取引例では150万円前後となることがあります。軽微な汚れや小補修跡がある場合は相場の70~80%程度となります。



保存と取り扱いの留意点


白竹は乾燥によりヒビ割れを生じやすいため、直射日光を避け、湿度50~60%、温度20℃前後での保管を推奨。使用後は柔らかな乾布で軽く拭き、通気性の良い場所に置いて湿気を飛ばしてください。箱に収める際は型崩れ防止のため緩衝材を敷き、重ね置きを避けると長期保存に適します。



まとめ


早川尚古斎の白竹小籠と竹花筒は、素材の選定から仕上げ、編み技法に至るまで一子相伝の竹工芸技術が結晶した逸品です。作家銘、素材の白竹光沢、編み目の精度、保存状態、来歴資料の五要素がそろうことで骨董的価値が最大化し、茶席具・インテリアとして今後も高い評価と需要を維持し続けることでしょう。



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