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自宅に眠る骨董品を売却しようとした際、思わぬトラブルに巻き込まれた経験はありませんか？
近年、骨董品買取をめぐる詐欺が社会問題となっており、特に高齢者や相続品を処分したい家族を狙った被害が急増しています。

この記事では、実際に起きている骨董品買取詐欺の手口や、悪質業者の見分け方、被害に遭った際の対処法まで、骨董品売却を安全に行うための知識を専門家の視点で解説します。

骨董品買取にまつわる詐欺が増えている理由とは？

高齢者を狙った押し買いの増加

訪問販売や電話勧誘を利用し、相手の警戒心が薄い高齢者に対して強引に買取を迫る「押し買い」被害が全国で多発しています。
本来は買取の対象外である日用品までまとめて回収し、安価で転売されるケースも珍しくありません。

ブームに便乗した悪質業者の参入

近年の骨董品ブームや終活・相続需要の高まりを背景に、多くの新興業者が市場に参入しています。その中には、知識や倫理観に欠けた悪質な業者も少なくありません。

ネット査定・出張買取の増加に伴うリスク

利便性が高い反面、顔が見えにくいネット査定や出張買取では、相手の正当性を確認するのが難しく、詐欺の温床となることがあります。

実際にあった骨董品買取詐欺の手口

1. 高額査定をチラつかせてから急に減額する

最初は「これはかなり価値があります」と持ち上げ、相手がその気になると「実はキズがあるので●万円になります」と一方的に減額。
断りづらい空気を作り、安値で買い叩くのが常套手段です。

2. 「価値がない」と言って無償回収する

「これは贋作です」「壊れていて値段がつきません」と言いながら、無料で持ち去る手口。実際には価値のある品であっても、相手が無知であることを逆手に取っています。

3. 偽の資格・鑑定書で信用させる

「〇〇鑑定士協会認定」といった聞き慣れない肩書を名乗り、いかにも権威ある存在に見せかけて信用させます。中には偽の鑑定書や名刺を使用する悪質な業者も。

詐欺被害にあいやすい人の特徴とは？

・一人暮らしの高齢者

家に1人でいる時間が多く、訪問販売に対して無防備な傾向があります。

・骨董品に詳しくない相続人

遺品整理中に価値の判断ができず、業者の言うままに査定を受けてしまうことが多いです。

・無料査定・即現金化に飛びついてしまう人

「無料」「即日現金化」といった甘い言葉に誘われて安易に依頼してしまう方は特に注意が必要です。

悪質業者の見分け方とチェックポイント

古物商許可の有無を確認

正規の業者は、必ず「古物商許可証（公安委員会の認可）」を取得しています。番号と管轄警察署名の提示があるかをチェックしましょう。

会社の住所・電話番号・担当者が明確か

ホームページに実在の住所・固定電話番号・運営会社情報が記載されていない場合、信頼性は大きく下がります。

クーリングオフに関する説明があるか

出張買取や訪問販売であれば、契約後8日以内であれば契約解除できる「クーリングオフ制度」の説明義務があります。これがない業者は要注意です。

対応が一方的・強引でないか

こちらの質問に答えず、早急に決断を迫るような業者は危険信号。納得できるまで説明を求めましょう。

万が一詐欺に遭ってしまった場合の対処法

1. クーリングオフ制度を活用する

出張買取などの契約後、8日以内であれば理由に関係なくキャンセルが可能です。書面または電話で意思表示を行いましょう。

2. 消費者センターや警察に相談する

少しでもおかしいと感じたら、消費者ホットライン（188）や最寄りの警察署に相談してください。被害拡大を防ぐためにも早期対応が重要です。

3. 弁護士や司法書士に対応を依頼する

高額な被害や交渉に困難がある場合は、専門家に依頼することで解決がスムーズになります。法テラスなどの無料相談を活用するのも一つの手段です。

信頼できる骨董品買取業者の選び方

実店舗がある／相談体制が整っている

持ち込み・訪問査定の両方に対応し、明確な受付・相談窓口がある業者は信頼性が高い傾向があります。

過去の取引実績や口コミ・評判をチェック

Googleマップや口コミサイトでの評価、取引実績の掲載があるかを確認することが大切です。

ジャンル専門の査定士が在籍している

茶道具・陶磁器・掛軸など、それぞれに詳しい査定士が在籍している業者は査定も丁寧で安心です。

まとめ：安心・安全な取引のために知っておくべきこと

骨董品の買取には、豊富な知識と慎重な業者選びが求められます。甘い言葉に惑わされず、情報をしっかりと確認することが被害防止の第一歩です。
少しでも不安を感じたら、複数社に査定を依頼し、信頼できる業者を見極めてから取引を進めましょう。