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骨董品は長い歴史や希少性、美的価値を備えた魅力的な品物ですが、その人気ゆえに贋作(偽物)も多く出回っています。
「高価な骨董品を買ったのに、実は偽物だった…」という被害は後を絶ちません。特に、初めて骨董品を購入する方や相続で手にした方は、真贋の判断が難しく、騙されやすい状況にあります。
本記事では、骨董品の偽物を見分ける方法を初心者向けにわかりやすく解説し、ジャンル別の見分け方や、信頼できる鑑定方法、詐欺防止のためのポイントまでを徹底的にご紹介します。
有名作家の茶碗、古伊万里、蒔絵、仏像など、骨董市場で高値が付く品は、特に贋作のターゲットになります。
需要が高く、購入者が高額でも買いたがるため、悪質業者にとっても儲けやすいジャンルです。
終活や相続ブームにより、骨董品市場には初心者が増えています。それに伴い、知識の浅い購入者を狙った偽物販売や悪徳査定業者が急増しています。
最近では、技術の進歩により、パッと見ではプロでも見分けにくい「精巧な偽物」も出回っています。見た目や質感だけでは判断できない時代になってきています。
本物の骨董品には、長年の時間が生んだ自然な経年変化があります。
偽物は人工的に汚しを加えるため、サビが不自然に均一だったり、ヤケの色味が不自然だったりします。
作家名や落款(印)が後から彫られているケースもあります。
文字の掘り込みが浅すぎる、位置が不自然、筆跡が固い場合は疑ってかかるべきです。
本物の陶磁器や金属製品には独特の重厚感や質感があります。手に取ったときに「軽い」「薄っぺらい」と感じたら注意が必要です。
現代の機械製造による均一な線や模様、プラスチックのような光沢などが見られる場合は、偽物の可能性が高いです。
本物らしさを演出するために、煙でいぶす、サビ液をかけるなどの加工が施されていることがあります。
表面の汚れに対して素材が新しい場合は注意が必要です。
有名作家の共箱(作家本人が書いた箱)だけ本物を使い、中身を入れ替える手法もよくあります。
箱と中身の整合性(サイズ、署名内容)を確認しましょう。
素人相手に演出過剰な出品(「蔵出し」「〇〇作風」「希少」など)で信頼させる手法が横行。
情報が曖昧で、画像が少ない出品には注意が必要です。
骨董品の鑑定には専門知識が必須です。実績ある業者や美術商に相談するのが最も確実です。
近くの美術館で類似品を見比べるのも一つの手段です。釉薬の質感や彫りの深さを自分の目で確かめられます。
「日本美術鑑定協会」や「書道美術鑑定協会」など、公的な機関では有料で本格的な鑑定書を発行してくれる場合があります。
最近では、AIによる画像解析で真贋を推定するサービスも登場しています。まだ発展途上ですが、セカンドオピニオンの一つとして活用できます。
骨董品の世界には「目利き」と呼ばれる専門知識が欠かせませんが、初心者でも基本的なチェックポイントを押さえておけば、被害を防ぐことが可能です。
安易に「古い=価値がある」と考えず、確かな情報と慎重な判断で、真の価値ある一品と出会いましょう。
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