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世界的なアート市場の中でも、近年特に注目を集めているのが「中国骨董」です。中国の経済成長とともに富裕層による“回流”(かいりゅう:自国の文化財を買い戻す動き)が活発化しており、過去に日本や欧米に渡った中国骨董品が、いま高額で取引される傾向にあります。
今回は2025年現在、特に市場で高値を付けやすい中国骨董ジャンルと代表的な作家・作品をランキング形式でご紹介します。
概要:宋代(960〜1279)の陶磁器は「五大名窯」と呼ばれ、特に汝窯・官窯は神品とされる存在。美しい青磁の釉薬、均整のとれた造形、そして非常に限られた現存数により、オークション市場で数億円規模の取引も行われています。
参考相場:1点あたり数千万円〜10億円超
概要:清朝(1644〜1912)の中でも、乾隆帝(1736〜1795)の治世に製作された磁器は技術・美術性ともに絶頂期を迎えました。皇帝の趣味に合わせて制作された官窯の磁器は、豪華絢爛な装飾と細密画が特徴で、現在でも中国国内外のオークションで激しい争奪戦が起きています。
参考相場:数百万円〜数億円規模(保存状態により大きく変動)
概要:紀元前1600年頃〜紀元前256年頃に作られた中国の青銅器は、宗教儀式や祭祀に用いられてきた神聖な道具でした。器形や文様、銘文から古代中国の政治・文化・宗教観を読み解ける貴重な資料であり、コレクターや博物館にとっても極めて価値の高い品です。
参考相場:保存状態や銘文の有無により500万円〜数億円
概要:明の永楽(1403〜1424)、宣徳(1426〜1435)期に製作された「青花(せいか)」は、中国磁器の中でも極めて評価が高いジャンルです。コバルト顔料で描かれた美しい藍色の絵付けは、現在でも多くの偽物が出回るほどの人気を誇ります。
参考相場:真作なら数百万円〜5億円以上
概要:中国では書道と水墨画が深く結びついており、清代や明代の文人画家の作品は高い芸術的価値を持ちます。趙孟頫(ちょうもうふ)、文徴明(ぶんちょうめい)、八大山人などが人気作家です。
参考相場:作家によっては100万円〜数億円にのぼることも
高額で取引される中国骨董には、いくつかの共通点があります。
特に、清朝乾隆期以前の品で真作・由来付きのものは、2025年現在の中国オークション市場においても極めて人気が高く、国内外の富裕層が高値で買い戻す動きを加速させています。
| ランク | 分類 | 特徴 | 相場 |
|---|---|---|---|
| 第1位 | 宋磁(汝窯・官窯) | 世界最高峰の青磁 | 数千万円〜10億円超 |
| 第2位 | 清朝乾隆期の磁器 | 宮廷用の高級磁器 | 数百万円〜数億円 |
| 第3位 | 古代青銅器 | 宗教儀式に使われた神聖な品 | 500万円〜数億円 |
| 第4位 | 明朝青花磁器 | コバルト絵付けの美しさ | 数百万円〜5億円 |
| 第5位 | 書画・文人画 | 芸術性と文化価値の融合 | 100万円〜数億円 |
中国骨董は、単なる装飾品ではなく、その背景にある歴史や文化に深い価値が宿っています。ご自宅に眠る品の中に、思わぬ“お宝”があるかもしれません。査定や売却を検討する際には、信頼できる専門業者に相談することをおすすめします。
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