唐時代加彩婦人俑買取実績

買取品名: 唐時代加彩婦人俑

買取エリア: 兵庫県伊丹市

買取額

コメント: 唐時代加彩婦人俑を買取させていただきました。

概要

今回お買取りしたのは、中国・唐時代（7〜9世紀）の加彩婦人俑（かさい・ふじんよう）です。婦人俑とは、当時の貴族女性を象った副葬用の陶俑で、唐三彩に代表される華麗な装飾性と、ふくよかな体形や優雅な姿勢に特徴があり、唐文化の洗練された美意識を今に伝える極めて重要な美術資料です。

今回の婦人俑は、加彩の残り具合・ポーズ・衣装の表現などに唐人俑の典型が見られ、発掘後のクリーニング状態も良好で、骨董市場において高く評価できる内容でした。

検索意図としては、
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特徴
今回の加彩婦人俑には、唐時代の人俑に典型的な美点が複数確認されました。加彩俑は遺存状態が非常に重要で、彩色の残り具合や土壌由来の沁み、焼成状態など、評価の要素が多岐にわたります。

ふくよかな体形と柔らかい表情
唐代特有の美意識で、ふくよかな姿が理想とされた当時の文化を反映。

加彩（赤・緑・白など）の自然な残存
補彩が少なく、古い彩色が適度に残っている点が高評価。

衣装の襞（ひだ）や装飾の線刻が丁寧
唐俑の衣装描写は重要な美術的特徴で、細部の彫りが良く残る。

土肌（つちはだ）の風化が自然で、発掘品として理想的な古色
不自然な漂白や再着色が確認されず、時代性が明瞭。

欠損の少ない良好な保存状態
手・裾・顔周りに大きな欠けがない点は非常に評価が高い。

底部に発掘由来の土残りがほどよく残る
真贋判定において重要なポイント。

これらの特徴から、本作は唐時代中〜後期の婦人俑として典型的な優品であり、鑑賞性・資料性ともに高く評価されました。

骨董品としての価値
唐時代の俑は、中国古陶俑の中でも特に人気が高く、学術的価値だけでなく市場価値も非常に安定した分野です。今回の加彩婦人俑が高く評価された理由を、鑑定視点で以下に整理します。
① 唐文化を象徴する造形美と加彩表現
唐時代の女性像は、 - ふくよかな体形 - 柔和な顔立ち - ゆったりとした衣装が特徴で、今回の俑もまさにこれらを体現しています。

特に加彩の色調は、唐代陶俑の中でも個体ごとに残存率が異なるため、「自然な色残り」は大きな価値ポイントとなります。

② 真贋の判断材料が豊富
唐俑の鑑定では、 - 土質（土器の磁化度・粒子の粗さ） - 経年の沁み - 加彩の顔料の成分 - 補修痕の有無 - 発掘由来の土の付着といった要素が重視されます。

今回の婦人俑は、これらの要素が自然で、後世の模造に見られる不自然な加工や機械的な線刻が確認されず、時代性が極めて高いと判断されました。

③ 造形とポーズの優雅さ
婦人俑には - 合掌姿 - 腰をひねった姿 - 手を組む姿など複数のバリエーションがあります。

今回の個体は、安定感がありながら軽やかに立つ優雅な姿で、全体のバランスが良く、唐俑としての鑑賞価値が高いタイプでした。

④ 保存状態の良さ
陶俑は長期土中にあったため脆く、 - 頭部の欠損 - 手先の欠け - 大規模な補修がよく見られます。

本品は、発掘品としては極めて良い状態で残っており、古色と加彩の残りが自然である点が大きな加点となりました。

⑤ 市場人気と希少性
唐の加彩俑は世界的に人気が高く、特に婦人俑は美術館収蔵例も多い定番カテゴリーですが、 **保存状態の良い個体は年ごとに減少** しており、市場価値が安定しています。

今回の個体は「保存状態」「彩色の残り」「造形の良さ」が非常に優れており、市場での競争力のある内容でした。

まとめ
今回お買取りした唐時代加彩婦人俑は、・唐文化の美意識を反映したふくよかな造形・自然な加彩残存と時代性のある土肌・欠損の少ない優れた保存状態・真贋判定に有利な発掘痕・古色・婦人俑としての高い鑑賞価値と市場人気を兼ね備えた、大変価値の高い古代美術品でした。

陶俑は真贋判定が非常に難しく、
「本物なのかわからない」
「加彩が後補ではないか心配」
「土の沁みの見方がわからない」
といった不安を抱える方が多い分野です。

当店では、造形・焼成・彩色・土質・古色など、学術的根拠に基づいて丁寧に鑑定し、適正な評価をご提示いたします。

兵庫県伊丹市で骨董品買取をご検討されているなら出張買取・高価買取の古美術寿永堂にご相談ください。