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今回のお客様は
以前に買受でおうかがいしたお宅からの再びのご依頼です

以前おうかがいした時にはこちらのお父様が
介護付老人ホームにおられまして
かなりの骨董品好きな方でしたので当時　倉庫には大変興味深い品々がありましたが　やはりご健在中は大事に持っていたいとのことで息子さんご夫婦の持物からお取引をさせていただきました
これが約2年程前の話しです

このお父様が半年ほど前に亡くなられて
財産分与も無事終わり　古物も数点　このご夫婦の物となり
思い出の品として置いておく物と
いらないとゆうわけではありませんが　手元に置くには量が多いとゆうことで　分類された骨董品を鑑定買受することになりました

こだわりのある収集をされています
絵がお好きなようで
浮世絵が数点　掛軸十数本ありました
財産分与にて　他数点はご兄弟がお持ちとのことでした

浮世絵がでてきましたので　少し豆知識を
浮世絵といえば　喜多川歌麿はとても有名です
あまり詳しくない方でも名前を耳にされたことがあると思います
この歌麿の時代　江戸時代後期に三大美人絵師といわれたのが
喜多川歌麿　鳥居清長　鳥文斎栄之です
今回はこの中の鳥文斎栄之について少しお話を
栄之は武士出身の浮世絵師です
絵は歌麿の艶麗さとは反対に　渋い色のみを使う「紅嫌い」と呼ばれる手法で描かれているのが特徴です
この「紅嫌い」は栄之が創案者といわれています
栄之の作品は非常に贋作が多く　本物に出会えるのは至難の業です

そうこうして　このお宅では
浮世絵　掛軸　壺などを買受けし喜んでいただけました

今週はこのご夫婦からのご紹介で
老人ホームにて仲良くなられたご家族のお宅へ鑑定買受に行くこととなっています

現在老人ホームにおられる方々の年代は戦前からの持ちこたえてきた品物を持たれてることが多く
財産分与にあたり鑑定依頼を受けますと
お若い息子ご夫婦　娘さん達がガラクタと思っていた物が　実は価値の高い物であることも多々あり
びっくりされたり　感謝されたりもします

古き良き物探しは人におどろきを与え喜びも与え
楽しいかぎりです