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西洋人によく好まれる古美術の代表的な物の一つとして、印籠と根付があります
骨董品に詳しくない方でも、水戸黄門といえば正体を明かす時に使われている印籠は知っているかと思います
印籠は文字通り、印鑑、朱肉の入れ物として室町時代に明(みん)から伝わり、後、桃山時代頃から薬入れとして使われるようになりました
蒔絵(まきえ)堆朱(ついしゅ)螺鈿(らでん)などの細工が施され、腰にさげるための根付がついています
印籠、根付に贅を尽くしたのが元禄の頃からで
水戸黄門のベースもこの時代あたりになります
江戸時代では、服飾具として個性を凝らす物が増えました
欧米人の収集家は、江戸時代の物を好む方が多いようです
現在、国内にある印籠は大変少なくなりました
高値で購入する外国人が多いことも理由の一つですが、日本人の収集家は根付だけを集める方が多い指向にあるのも手伝っているのでは、と思います
戦後から現在まで、さまざまな日本の伝統ある美術品が西洋へと流れていきましたが
いずれ日本にも、中国の古美術買戻しと同じ現象が起こる時代は来るでしょうか
古いものは一見、美術品となるのかどうかは一般の方の判断は大変難しいと思います
代々受け継いできた品物の中に、もしかしたらこのような品物があるかもしれません
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