中国近代書画陳摩作の掛軸 買取実績

買取品名
中国近代書画陳摩作の掛軸
買取エリア
茨城県水戸市
買取額

コメント
中国近代書画陳摩作の掛軸を買取させて頂きました。

中国近代書画掛軸の概要


中国近代書画の掛軸は、清末民初から中華民国・中華人民共和国初期にかけて活躍した画家・書家の作品を絹本または紙本に描き、軸装に仕立てたものです。陳摩(ちんま/Chen Mo)はその代表的作家の一人で、詩文や山水画、花鳥画といった伝統文人画の造詣を基礎に、西洋画の遠近法や写生技法を取り入れた作風で知られます。



陳摩の生涯と作風


陳摩(1898–1973)は広東省出身。杭州の国立芸術院で伝統水墨と西洋技巧を学び、1930年代から上海・香港で画会を主催。明るい色彩と流麗な筆致で知られ、花鳥や人物を柔らかな線で描く一方、書は行楷隷を自在に組み合わせた独自の書風を生み出しました。



掛軸の主題と意匠


陳摩作掛軸の定番主題は「梅蘭竹菊」の四君子や、蘇東坡詩句の書幅、山水小景など。絵画部分は岩絵具や墨色のにじみを活かし、余白を大きく取った文人画的構図が特徴。書幅では、長短の筆勢を強弱自在に配し、詩句の韻律が紙面を踊るように演出されています。



軸装と裂地の選定


掛軸は本紙(作品)を裏打ちしたのち、表装裂地(緞子・金襴・綾切箔など)で仕立てられます。陳摩の掛軸には、伝統的な雲龍文様や唐草文様の裂地が好まれ、軸先は陶製または金具入りの木製が用いられることが多いです。裂地の色味と作品の墨彩や彩色を調和させることで、床の間に荘重な美をもたらします。



款識・落款・印章の鑑定ポイント


陳摩作掛軸には、「陳摩 作」「摩庵」「沐風堂」などの款識が書き入れられ、朱文陰刻の印章が押されています。真贋鑑定では、筆跡の筆勢・運筆の速度、墨色のにじみ具合を観察し、印章の彫り深さや余白とのバランスを比較検討します。後補印や偽刻を避けるため、同時期の確実な真作と照合することが重要です。



共箱と来歴の重要性


高品位の掛軸には作者直筆の共箱が付属し、外蓋裏や内蓋に「陳摩作」「□□年□□月」「□□蔵」などの箱書きが残ります。共箱や添付の鑑定書、購入時の図録・目録が揃うものは来歴証明となり、骨董市場での価値を高める要素となります。



保存と軸装のメンテナンス


絹本・紙本掛軸は、直射日光や高温多湿、埃に弱く、虫損やカビが発生しやすい性質があります。展示時は紫外線を遮るガラス越しに短期間とし、常設は折り畳んで共箱に収めるのが望ましいです。裏打ち替えや軸先金具の修繕は専門の表具師に依頼し、裂地や和紙の劣化を最小限に留めます。



市場価値と価格帯


陳摩作の掛軸は、作品のテーマ・制作年・彩色の鮮明度・保存状態・共箱の有無で価格が大きく異なります。一般的な詩文書幅は十万円前後から、精緻な花鳥画や人物画の大幅は数十万円〜百万円近く、来歴確実な逸品はさらに高価で取引されることがあります。



コレクションとしての魅力


陳摩作掛軸は、伝統文人画の趣と近代的感性が融合した芸術性が魅力です。四季の床飾りや茶会・書斎のアクセントとして楽しむほか、日本画・水墨画コレクションの一翼を担う価値があります。額装や巻物としても加工可能で、現代インテリアにも調和します。



まとめ


中国近代書画陳摩作掛軸は、書画の内容・技法・款識・軸装・来歴を総合的に鑑定し、適切な保存管理を行うことで、その美術的価値と歴史的意義を長く楽しむことができる逸品です。専門家の意見を仰ぎながら、作品の魅力を次世代に伝えていくことが求められます。



茨城県で骨董品買取をご検討されているなら出張買取・高価買取の古美術寿永堂にご相談ください。

鑑定のご相談、
お待ちしております!

お電話でのご相談・鑑定依頼

電話買取簡易査定が可能ですので、まずはご相談ください。

0120-13-6767

鑑定依頼メールフォーム

出張鑑定や持ち込み鑑定のご依頼はメールフォームからも受け付けております。お気軽にご連絡ください。

メールフォームはこちら

LINEで簡単査定

LINEで簡単に査定が可能になりました。

友だち追加 LINEQR

多くの士業関係の方からも御依頼を頂いております。お気軽にご相談ください。