南鐐銀瓶買取実績

買取品名: 南鐐銀瓶

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コメント: 今回お買取りしたのは、南鐐（純度の高い上質な銀）を用いて作られた銀瓶です。南鐐銀瓶は、江戸後期〜明治期にかけて特に評価が高まり、茶の湯や煎茶道の世界で愛用されてきた高級道具のひとつです。純度の高い銀ならではの柔らかな光沢、熱伝導の良さ、使い込むほど深みを帯びる経年変化など、実用と美観の双方を兼ね備える点が最大の魅力です。

特徴
今回の南鐐銀瓶は、伝統技術に基づいた構造・造形が見事で、南鐐独特の上質感が際立つ優れた作品でした。銀瓶の価値は、銀の純度・細工・状態・付属品などによって大きく変動しますが、本品には高評価につながるポイントが多数見られました。

南鐐特有の柔らかく上品な銀色
普通の銀よりも純度が高く、白く澄んだ銀肌が特徴。

鎚起（ついき）技法による手作りの温かみ
金属板から叩いて成形する伝統技法で、表面の細かな鎚目に職人技が見て取れる。

注ぎ口・蓋合わせ・取手金具が精巧に作られている
実用性を左右する重要ポイントで、扱いやすさと気密性の高さが確認できた。

凹み・変形がほとんどなく良好な保存状態
銀瓶は使用による凹みが出やすいが、本品は大きな傷がなく評価が高い。

銀瓶特有の経年変化が現れ、味わい深い銀色に育っている
南鐐は使い込むほど独特の色艶を帯び、茶人から特に好まれる。

骨董品としての価値
南鐐銀瓶は茶道具・煎茶道具の中でも特別に人気の高いジャンルであり、 **「美術工芸品としての価値」＋「銀素材としての価値」** の両面から評価されます。今回の銀瓶が高評価となった理由を以下に詳述します。
① 南鐐（高純度銀）の希少性
南鐐は銀の純度が高く、 - 明るく澄んだ銀色 - 上品な光沢 - 時間とともに落ち着いた色へ変化する美しさが特徴です。

一般的な銀瓶よりも素材としての価値が高く、特に古い南鐐は現代では再現が難しい質感をもつため、骨董市場で人気が非常に高い傾向にあります。

② 技法による価値の違い
銀瓶の制作には、 - 鎚起（ついき） - 打ち出し - 燻し仕上げ - 唐草文様・彫金など多様な技法が使われます。今回の銀瓶は鎚起による丁寧な成形が確認でき、形が均整で、実用に耐えうる強度を持っていました。

また、細工の美しさ・職人技の確かさは、作家物かどうかを問わず大きな評価基準となります。

③ 茶の湯・煎茶道での高い需要
南鐐銀瓶は、湯の味を変えず、熱伝導が良いことから、 - 茶の湯 - 煎茶道 - 茶席での湯沸としての使用で高評価を得ています。

銀瓶は「湯の味がまろやかになる」と言われ、特に茶道具としての需要は安定しており、作家名の有無にかかわらず市場価値が落ちにくいジャンルです。

④ 保存状態・付属品の有無
銀瓶の査定では、 - 凹みの有無 - 注ぎ口の変形 - 取手の緩み - 蓋合わせの精度など、実用品としての状態が重視されます。

今回の銀瓶は、これらの点で非常に状態が良好で、使用感が少ない優品でした。また、共箱や布袋が付属する場合は、作品の信用性が高まりさらに評価が上がります。

⑤ 作家物の場合の価値上昇
今回のお品は無銘の南鐐銀瓶としての査定でしたが、 - 秦蔵六 - 安藤七宝系工房 - 近代金工家などの銘入り銀瓶はさらに高額となるケースがあります。

南鐐銀瓶は無銘でも価値が高いため、「銘がないと売れないのでは？」と心配される方も多いですが、市場では状態・純度・技法の方が重要視されます。

まとめ
今回お買取りした南鐐銀瓶は、・南鐐ならではの柔らかく美しい銀色・鎚起技法による精巧な造形・欠損のない優れた保存状態・茶道具としての高い実用性と需要が揃った、非常に価値のある逸品でした。

銀瓶は、美術工芸品としての価値と銀素材としての価値が両立するため、
「価値が落ちにくい資産性の高い道具」
として、近年ますます注目されています。

「家にある銀瓶の真贋が知りたい」
「南鐐かどうか見てほしい」
「凹みがあっても価値が付くのか知りたい」

といったご相談にも、一点ずつ丁寧に鑑定し適正な評価をご提示いたします。