在銘刀2振　鍔3点 買取実績

概要

本件は、作者銘（在銘）の日本刀二振と、刀装具としての鍔三点セットです。刀二振は銘切りのある伝統刀匠作と推定され、鍔はそれぞれ鉄・赤銅・無銘金具象嵌など多彩な素材・技法が見られます。骨董的には、作刀年代・刀匠格、地鉄・刃文、茎銘の鮮明さ、鍔の素材・装飾・保存性、来歴資料の有無が価値判断の要点となります。

在銘刀二振の特徴

一振は鎬造り、板目柾交じり地鉄に互の目乱れを焼き、茎には「□□国義」銘と鑢（やすり）跡が良好に残ります。もう一振は庵棟造りの直刃調で、地景に映りが現れた珍品。どちらも鍛錬の痕跡が明瞭で、保存状態良好な鑑定書付属品です。

鍔三点の概要

• 鉄地波文鍔：鉄素地に波文の高彫り、無地鉄味を活かした武骨な意匠。


• 赤銅魚水文鍔：赤銅地に魚藻文を丸彫し、縁廻りに金象嵌で波頭を表現。


• 無銘金象嵌鍔：鉄地に銀・金細線象嵌で花鳥図を細密に表現した豪華鍔。

骨董的評価ポイント

• 〈刀匠と制作年代〉茎銘の字体・鑢目様式、鑑定書の等級


• 〈地鉄・刃文〉板目・柾目の練れ、互の目・直刃の冴え


• 〈茎銘の鮮明度〉銘切りの深さと保存状態


• 〈鍔素材と技法〉鉄素地の質、赤銅・金銀象嵌の残存度


• 〈装飾完成度〉彫・象嵌の精緻さと意匠の独創性


• 〈保存状態〉錆・欠損・補修跡、鍔鎺（はばき）の状態


• 〈来歴資料〉登録証、鑑定書、旧蔵家記録、共箱

市場価格の目安

二振の刀は、それぞれ特別保存刀剣認定品として200万～400万円、150万～300万円が相場。鍔三点は鉄地波文鍔10万～20万円、赤銅魚水文鍔20万～40万円、金象嵌鍔50万～100万円程度です。揃いでの販売や来歴資料完備品はさらにプレミアムが付きます。

保存管理と取り扱い

刀身は使用後に拭い油を塗布し、湿度40～60％・室温20℃前後で保管。鍔は直射日光を避け、埃は柔らかな布で払い、錆止めに軽く油分を残します。共箱や鑑定書は刀装具と合わせて保管し、来歴を維持してください。

まとめ

在銘二振の日本刀と三種の鍔は、刀匠格・地刃調・茎銘・鍔装飾・保存状態・来歴資料の六要素が揃うことで、骨董的価値が飛躍的に高まります。刀装具一式として組み合わせることで、武具コレクターや愛好家の注目を集める逸品と言えるでしょう。