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堆朱(ついしゅ)とは、漆を幾重にも塗り重ね、彫刻を施すことで立体的な装飾を生み出す漆芸技法の一つです。中国の宋代に発展し、日本にも伝わり、高級漆器や仏具、茶道具として広く用いられています。香合(こうごう)とは、香を入れるための小さな容器であり、特に茶道の場で使用されることが多い工芸品です。
堆朱香合には、龍や鳳凰、牡丹、唐草文様などの縁起の良いモチーフが施され、香を焚く際の格式を高める工芸品として重宝されています。形状は円形や四角形が一般的で、表面には細かい彫刻が施されています。
生漆を何層にも塗り重ね、一層ごとに乾燥させることで厚みを持たせる。完成までに数カ月から数年を要する。
厚く塗られた漆層を彫刻刀で削り、文様を作り出す。職人の技術力によって作品の美しさが大きく左右される。
明・清時代の堆朱香合や、江戸期の作品は特に希少価値が高く、美術館級の品として扱われることも多い。
宮廷御用達の工房や著名な職人による作品は、非常に高額で取引される。江戸時代の輪島塗や京漆器などの工房が製作した香合も人気がある。
漆の剥がれやヒビが少なく、彫刻の精緻さが保たれているものほど高い価値を持つ。共箱や証明書があるとさらに評価が高まる。
堆朱香合は、日本や中国の伝統工芸の象徴として、多くの美術館や博物館で展示されている。
国内外のコレクターの間で堆朱香合は人気があり、特に保存状態の良いものは高額で取引される。
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