煎茶道具 宝瓶(ほうひん)人間国宝 山本陶秀作 買取実績

買取品名
煎茶道具 宝瓶(ほうひん)人間国宝 山本陶秀作
買取エリア
大阪府高槻市
買取額

コメント
煎茶道具 宝瓶(ほうひん)人間国宝 山本陶秀作を買取させていただきました。

1. 宝瓶とは


(1)宝瓶の定義


宝瓶(ほうひん)は、取っ手のない急須の一種で、主に玉露や高級煎茶を淹れるために用いられます。通常の急須に比べて湯冷まし機能が高く、茶葉の旨味を最大限に引き出すための形状が特徴です。



(2)宝瓶の歴史



  • 江戸時代(17世紀~19世紀) - 煎茶文化の発展とともに宝瓶が使用されるようになる。

  • 明治時代(19世紀後半) - 陶芸技術の発展により、宝瓶の形状や装飾が多様化。

  • 現代 - 人間国宝をはじめとする陶芸家が宝瓶を制作し、美術品としての価値も高まる。



2. 山本陶秀と宝瓶


(1)山本陶秀の略歴


山本陶秀(やまもと とうしゅう、1906-1994)は、備前焼の名工として知られ、1987年に国の重要無形文化財(人間国宝)に認定されました。彼の作品は、伝統的な備前焼技法を用いながらも、現代的な美意識を取り入れたものが多く、高い芸術性を誇ります。



(2)山本陶秀の宝瓶の特徴



  • 備前焼特有の土の風合いを活かし、釉薬を使わずに焼成。

  • 薪窯焼成による自然な窯変(ようへん)が見られる。

  • シンプルながら機能的なデザインで、茶道具としての実用性が高い。



3. 備前焼の製作技法


(1)土の選定と成形


備前焼は、良質な陶土を使用し、ろくろや手捻りで形を作ります。山本陶秀は、土の質感を生かした作品を得意とし、宝瓶もその技術が活かされています。



(2)焼成と仕上げ


釉薬を使わず、薪窯で長時間焼成することで、独特の模様や色彩が生まれます。山本陶秀の作品では、緋襷(ひだすき)や胡麻(ごま)といった独自の表情が見られることが多い。



4. 骨董市場での価値


(1)製作年代による評価


山本陶秀が人間国宝に認定された1987年以降の作品は特に人気が高く、初期の作品も希少価値がある。



(2)作家の銘と箱書き


作品には山本陶秀の落款や箱書きがあり、真贋の証明として重要視される。



(3)保存状態


欠けやひびのないものほど価値が高まり、共箱や証明書が付属していると市場価格が上がる。



5. 現代における評価


(1)茶道具としての需要


高級茶器として、茶道愛好家や茶商の間で人気が高い。



(2)美術品・コレクター需要


国内外のコレクターからの評価も高く、オークションでは高額で取引されることがある。



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