白玉の香炉と翡翠の提物(さげもの) 買取実績

買取品名
白玉の香炉と翡翠の提物(さげもの)
買取エリア
奈良県奈良市
買取額

コメント
50年ぐらい前に骨董好きの祖母から貰ったという白玉の香炉と翡翠の提物(さげもの)を買取りさせて頂きました。
若い頃に貰ったものの興味もなく、しまい込んだままにしていたらしく、断捨離を期に当店で価値を知るために依頼されました。
意外な高額査定に驚かれ、お譲り頂くことになりました。中国では翡翠や白玉など、古来より非常に価値が高い物とされています。

白玉香炉の概要


白玉香炉とは、透明感のある白色の玉(ネフライトやホワイトジェードなど)を素材とした香炉で、玉質の美しさと精緻な彫刻が特徴の高級骨董品です。香炉としての実用性に加え、鑑賞用の装飾品としても優れ、日本の茶道具や室内装飾品の一部として珍重されます。



翡翠提物(さげもの)の概要


翡翠の提物とは、翡翠(ジェイド)を彫刻・象嵌して糸や金具で吊るし、香炉の横や床の間に飾る飾り物を指します。提物は古来「幸運を呼ぶ」「邪気を払う」象徴とされ、翡翠の緑色が持つ瑞々しさが空間に清涼感を与えます。



素材の特性と選別基準


白玉香炉に用いられる白玉は、一般にネフライト系のジェードで、濁りのない乳白色〜半透明が美点です。翡翠提物は硬度と光沢が高いヒスイ輝石を用い、緑色の濃淡やインクルージョン(内部包有物)の形状が鑑定ポイントとなります。ともに産地や硬度、色調、透明度によって価値が大きく異なります。



制作技法と彫刻表現


白玉香炉は手彫りによる透かし彫りや浮彫技法が巧みに組み合わされ、唐草文様、龍鳳紋、蓮華紋など伝統文様が刻まれます。翡翠提物は小珠や小彫像を連ねた連珠提物、あるいは象嵌細工で金具に嵌め込んだタイプがあり、細部まで滑らかな面取りと緻密な彫刻が高評価の要因です。



歴史的背景と用途


白玉や翡翠の工芸品は、中国の玉文化を起源とし、平安〜鎌倉時代に日本に伝来しました。室町以降は茶道具や公家文化に採り入れられ、江戸中期には輸入品と国産模造品が混在。提物は香炉や燭台と組み合わせて室内装飾に用いられ、手仕事の精緻さが茶席や書院の格式を高めました。



鑑定ポイントと真贋判断


真作を見分けるには、まず玉の表面に人工的な研磨痕や切削跡がないか、ひび割れの有無を確認します。天然翡翠特有の油脂光沢、内部の繊維状構造(紡錘状インクルージョン)の存在、高温高圧で形成された結晶粒の細かさが真贋の鍵です。金具の金属質や接合技術、使用される組紐の素材も来歴を示す手がかりとなります。



市場価値と取引事例


良質の白玉香炉は数十万円〜百万円台、翡翠提物は組み合わせやサイズ、彫刻の精細度により数十万円から数百万円に達することもあります。特に清の宮廷風様式や名工作、共箱・共仕覆が揃う完全品はオークションで高値を呼びます。



コレクションとしての魅力


白玉と翡翠はともに長い耐久性を持ち、世代を超えて愛玩できる点が魅力です。香炉と提物を組み合わせることで、茶室だけでなく現代空間のインテリアとしても調和し、骨董品ファンのみならずデザイナーやコレクターからも注目されます。



取扱い・保存の注意点


玉材は硬い一方、急激な衝撃に弱く、ひび割れやチップが生じやすい性質があります。乾いた柔らかい布で定期的に埃を払うほか、直射日光や極端な温湿度差を避け、桐箱や軟質緩衝材で包んで保管してください。金具部分は湿気による腐食防止のため、防湿剤を同梱すると良いでしょう。



まとめ


白玉香炉と翡翠提物は、玉の透過性と彫刻の精緻さが魅力の高級骨董品です。素材の選別、彫刻技法、来歴を示す金具や組紐の仕様を総合的に鑑定し、適切な保存管理を行うことで、その文化的価値と美しさを次世代へと伝えることができます。



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