陶磁器(作家物)バーナード・リーチ・濱田庄司・近藤悠三 買取実績

買取品名
陶磁器(作家物)バーナード・リーチ・濱田庄司・近藤悠三
買取エリア
東京都港区
買取額

コメント
陶磁器(作家物)バーナード・リーチ・濱田庄司・近藤悠三などの花瓶や盃茶器を買い受けました。

バーナード・リーチの略歴と作陶理念


バーナード・リーチ(Bernard Leach, 1887–1979)は、イギリス生まれの陶芸家で、日本の民藝運動を西洋に紹介した第一人者です。1920年代に日本に渡り、濱田庄司らと交流。沖縄の民窯や唐津、信楽の技法を学び、「東西融合の器」を提唱しました。器に宿る手仕事の温もりと実用性を重視し、シンプルなフォルムに自然釉の風合いを生かす作風が特徴です。



濱田庄司の伝統と革新


濱田庄司(1894–1978)は、日本民藝運動の代表的陶芸家で、1924年に益子に窯を築きました。土と炎の自然な対話を追求し、柿釉や灰釉などの自然釉薬を駆使。手びねりによる不均斉な造形と、轆轤(ろくろ)技術に裏打ちされた精緻さを併せ持ちます。器表面の窯変や流れは偶然性を評価する鑑賞ポイントです。



近藤悠三の造形美


近藤悠三(1910–1999)は、備前焼を基礎に置きつつ、轆轤技法に鋭い感性を注ぎ込んだ作家です。備前土の荒々しい素地を生かし、高温焼成による窯変を計算。薄手でありながら安定した口造り、くびれの優美な曲線が持ち味で、火色(ひいろ)の赤褐色と黒褐色のグラデーションは高度な焼成管理の証です。



技法・マテリアルの特徴


バーナード・リーチは白土や赤土を轆轤で成形し、桧皮灰釉や石灰釉など実験的釉薬で色調を探求。濱田庄司は地元益子の陶土と自然釉の相性を重視し、還元焼成で柿色の結晶化を生む。近藤悠三は備前の黄瀬戸土を主体に無釉の火襷(ひだすき)を狙った焼成技術が真贋鑑定の要になります。



真贋鑑定のポイント


リーチ作品は底裏に“B.LEACH”刻印や“ST IVES / BORNHOLM”の銘があるかを確認。釉跡の浮き、轆轤目の残存具合が自然かをチェックします。庄司作品は底部の「濱田庄司」印と「益子」刻印、さらに釉調の濃淡と柿釉の鉄錆結晶の粒度が本物の証です。悠三作品は火襷の色幅、土味のざらつき、底裏の「悠三」花押刻印を重点観察します。



市場価値と取引相場


リーチの器はヴィンテージ市場で一律数十万円〜百万円台、共箱や初期ロット作品は高値。庄司の柿釉花瓶や薪窯焼成の逸品は状態により数十万〜数百万円、初期作や海外展出品作はさらに高額です。悠三の火襷大皿や徳利は希少作で数十万〜百万円前後が相場で、焼成個体差が価値を左右します。



コレクションとしての魅力


三者は異なる文化圏と技法背景を持ちながら、「土と炎の対話」を共通理念とします。リーチは東西文化融合の先駆者、庄司は民藝の精神象徴、悠三は備前伝統の革新者として評価され、並べて鑑賞することで陶芸史の流れと対話が楽しめるコレクター必携のラインナップです。



保存・取り扱いの注意点


いずれも陶磁器のため、急激な温湿度変化や衝撃に弱い性質があります。展示・保管は温度20℃前後・湿度50%前後の安定環境で行い、埃は柔らかな筆で払うのみ。釉面の傷やヒビがないか定期点検し、修復歴の有無を記録しておくことが望ましいです。



まとめ


バーナード・リーチ、濱田庄司、近藤悠三の作家物陶芸は、素材・技法・文化背景が異なる三者三様の魅力を放つ一大潮流です。真贋鑑定と来歴確認を徹底し、適切な保存管理を行うことで、その歴史的・美術的価値を長く楽しむことができます。



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