樂 長次郎
らく ちょうじろう

プロフィール


樂 長次郎(らく ちょうじろう、? - 天正17年(1589年))は、安土桃山時代を代表する京都の陶工。
楽焼の創始者であり、千家十職の一つ・樂吉左衛門家の初代。
名は長祐。通称は長次郎、又は長二郎。
茨城県出身とも、中国福建省出身とも言われる。

来歴


生年や出自については不明な点が多いが、交趾焼や華南三彩の技法を持っていたと考えられる。
天正2年(1574年)、聚楽第の建設の際に掘り出された土(聚楽土)で二彩獅子像を作る。これが現存する最も古い作品である。
天正年間に田中宗慶を介して千利休と知り合う。利休は侘びた風情を持つ茶道具を好み、長次郎に好みの型、大きさ、色合いなどを指導して作らせるようになる。
轆轤(ろくろ)を使わず手捏ね(てづくね)で成形する独自の工法で赤茶碗や黒茶碗などを生み出す。これが楽焼と呼ばれるようになる。
天正17年(1589年)に死去。二代長次郎(長祐)が跡を継ぐが、早世した。

作品の特徴


樂長次郎の作品は、千利休の侘の思想が濃厚に反映されており、禅や老荘思想の流れを汲む極めて理念的なものといえる。
樂長次郎茶碗の特色は、装飾性や造形的な動きや変化、あるいは個性的な表現を可能な限り捨象し、重厚で深い存在感を表わしている。
樂長次郎は低火度で焼成することで釉薬が溶けて流れる現象(流れ釉)や釉薬が割れて網目状になる現象(釉薬割れ)などを利用し、自然な風合いや変化を生み出した。
樂長次郎は茶碗だけでなく香台や花入なども制作したが、日常生活用品の類はつくられなかった。もっぱら茶の湯のために造形するという目的の焼き物であった。

代表作品



  • 二彩獅子像(天正二年銘)(天正2年(1574年)、樂美術館)

  • 赤楽茶碗 銘「無一物」(兵庫県立美術館西宮頴川分館)

  • 黒楽茶碗 銘「面影」(樂美術館)

  • 黒楽茶碗 銘「勾当」(個人蔵)

  • 黒楽茶碗 銘「大黒」(個人蔵)

  • 黒楽茶碗 銘「東陽坊」(個人蔵)

  • 赤楽茶碗 銘「一文字」|?|個人蔵

  • 黒楽茶碗 銘「俊寛」 |? |三井記念美術館

まとめ

樂長次郎は千利休と共に楽焼を創始した茶道具の名匠である。彼は轆轤を使わず手捏ねで成形する独自の工法で赤茶碗や黒茶碗などを生み出し、侘びた風情や重厚な存在感を表現した。彼は低火度で焼成することで釉薬が溶けて流れたり割れたりする現象を利用し、自然な風合いや変化を生み出した。彼は日常生活用品ではなくもっぱら茶の湯のために造形するという目的の焼き物であった。 >茶道具買取ページはこちら
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