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自宅に眠っていた骨董品をいざ査定に出したら、「お値段がつきません」「買取できません」と断られてしまった——このような経験をされた方は少なくありません。せっかく買取に出したのに断られると、がっかりしたり不安になったりするものです。しかし、断られるのには必ず理由があります。この記事では、骨董品の買取を断られる代表的な原因と、その対処法について専門的な観点から詳しく解説します。
多くの人が「古くて珍しいものなら高く売れるだろう」と期待して査定に出しますが、現実はそう甘くありません。以下のような理由で断られることがよくあります。
断られるとき、業者は「お値段がつけにくいですね」「今は市場が冷えてまして…」などの曖昧な言い回しをすることがあります。はっきりとした理由が分からなければ、納得できずに終わってしまうこともあります。
どんなに古くても、現代の市場に需要がなければ価値はつきません。大量生産された昭和レトロな雑貨や、名もなき作家の作品などは、業者にとって再販の見込みが薄いため断られることがあります。
骨董品の世界では、精巧な贋作も多く出回っています。業者が真贋の確証を得られない場合、「本物かどうか判断が難しいため買取不可」となることがあります。
骨董品にとって保存状態は極めて重要です。ひび割れや欠損、シミ、虫食い、補修の跡などがあると評価は大きく下がり、場合によっては査定自体を断られることもあります。
来歴や由緒が明らかでないもの、いわゆる「出どころが不明な骨董品」は、買取対象外になることがあります。特に高額品や文化財級の品は、所有者の証明や書類が重要視されます。
すべての骨董品買取業者がすべてのジャンルに対応しているわけではありません。例えば、書画には強いが陶器は取り扱っていない、というような業者も多く存在します。
業者ごとに得意ジャンルや評価基準が異なります。1社で断られても、他の業者では高額で評価されることも。複数の業者に査定を依頼することが重要です。
例えば「茶道具専門」「古美術専門」「刀剣専門」など、特定ジャンルに特化した業者に依頼することで、より的確な評価が受けられる可能性が高まります。
最近ではスマホで写真を送るだけで簡易査定をしてくれる業者も増えています。断られても複数の業者に気軽に見てもらえるので活用しましょう。
「価値はない」と言いながら無償で持ち帰ろうとする業者には要注意。実際には高値で転売されるケースもあります。
「今しかないチャンスです」「今なら●円出します」とプレッシャーをかけ、安値で売却させようとする悪質な手口も存在します。
Google検索やオークション履歴を調べて、同じような品がどの程度で取引されているかを把握しましょう。
買取実績や口コミを確認し、取り扱いに強い業者を選ぶことが成功のカギです。
軽く埃を落とすなど見た目を整えるだけでも印象は大きく変わります。ただし、強くこすったり水洗いしたりすると逆効果なので注意しましょう。
類似ジャンルの骨董品が複数ある場合は、まとめて査定に出すことで全体の価値が高まることがあります。
骨董品の買取を断られるのは珍しいことではありません。しかし、理由を知り、正しい対処を行うことで再評価のチャンスは十分にあります。重要なのは、1社の判断だけで諦めず、自分の骨董品の価値を見極めてくれる業者と出会うこと。丁寧な対応と複数査定を通じて、大切な品にふさわしい評価を得ましょう。
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