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骨董品の中でも、金で作られた美術品や工芸品は非常に高い資産価値を持ちます。素材としての金の価格に加え、製品としての美術的・歴史的価値も評価されるため、一般的な地金買取とは異なる査定基準が存在します。「昔もらった金の置物がある」「先祖の遺品に金製の仏具があった」といった場合、思わぬ高額査定につながる可能性もあるのです。本記事では、金製品の骨董品がどのように評価され、どうすれば高く売れるのかを詳しく解説します。
金製の骨董品とは、単に金を素材に使った古い品物というだけでなく、作家性や技術、歴史的背景などを伴うものを指します。たとえば、江戸期の金製根付、明治期の金工芸品、有名作家の純金製彫刻などが代表例です。仏具や茶道具、香炉、装飾具などが金で作られている場合も多く、それらは素材価値にとどまらず、工芸品としての価値が重視されます。
このため、金製品の骨董品は、一般的な「グラムいくら」の相場では測れません。美術的価値や希少性、状態によって、地金価格よりも大きく上回る金額で取引されることもあります。
金の価値は日々変動しています。純金(24金)はもちろん、18金、14金などの含有率に応じて価格が異なり、一般的な金買取店ではこれらを「重さ×相場」で査定します。しかし、骨董的な価値を持つ金製品は、単なる重量では判断できません。
たとえば、ある金製の香炉が200gあったとして、単純に地金価格で計算すれば数十万円ですが、それが有名な金工作家による一点物であれば、美術市場では数百万円の価値がつくこともあるのです。つまり、地金買取では評価されない“付加価値”が、骨董品としての金製品には存在します。
金製品の売却で最も重要なのは、「どの業者に査定してもらうか」です。金専門の買取店は、地金としての価値には精通していますが、美術品としての価値を正確に見抜く力がない場合が多く、相場以上の査定は期待できません。
一方、骨董品や美術品を専門に扱う買取業者は、金製品に含まれる芸術的要素や時代背景まで踏まえて査定を行います。たとえば、明治期の金工芸や金蒔絵の品、仏具、祭礼用具などに関しては、金の量よりも「誰が作ったか」「どの流派か」「残存数は多いか」といった観点が価格を左右します。
そのため、金製の骨董品を手放す際は、まず骨董・美術専門の査定士が在籍する業者を選ぶことが、高価買取への第一条件になります。
金製品だからといって、自分で磨いたり洗浄したりするのは避けてください。特に骨董品の場合、経年による変色や錆び、汚れさえも“風合い”として評価されることがあります。ピカピカにしたことで、かえって時代性や価値が損なわれるケースも少なくありません。
また、鑑定書、共箱、来歴のわかるメモや手紙などがあれば、査定時に必ず一緒に提示しましょう。それらがあるだけで、価値が証明され、価格が大きく上がる可能性があります。
金製骨董品の買取市場には、残念ながら贋作も存在します。表面に金メッキを施しただけのものや、金を含んでいるように見せかけた合金製のものが紛れていることがあります。信頼できる業者であれば、その場で簡易的な比重検査や真贋判定をしてくれますが、悪質な業者に当たると、わざと本物を偽物と偽り、安く買い叩こうとするケースも存在します。
そのため、「骨董品としての価値があるかどうか」に加えて、「業者が正直かどうか」も、査定結果に直結する大きな判断要素になるのです。
金製品は、ただの金属ではありません。骨董品としての歴史的・文化的な背景、作家の技、状態や付属品の有無など、複数の要素が絡み合って価値が決まります。だからこそ、単に重さで査定されるような場所ではなく、骨董品や美術品に理解のある業者に依頼することが、高額買取のカギとなります。
もし、金製の骨董品をお持ちであれば、まずは信頼できる専門業者に相談してみることをおすすめします。見落としていた価値が見つかり、思わぬ高額査定につながるかもしれません。
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