ブログ

日本画・洋画のトレンド変化と市場分析|今、注目される作家と価格推移とは?
2025/07/30

日本画・洋画の美術市場は、時代の移り変わりと共に大きく変動しています。一部の巨匠の作品は高額で安定した人気を保っている一方で、若手や再評価されつつある作家への注目も高まりつつあります。

本記事では、日本画と洋画における市場の最新トレンドと買取価格の変化について、過去から現在までを振り返りつつ、今後の注目ポイントを解説します。


日本画・洋画市場の過去と現在:どう変わってきたか

かつての日本画・洋画市場は、バブル期を頂点として一気に高騰し、その後長らく「調整局面」が続きました。しかし、近年では以下のような要因によって再び活況を呈しています。

  • 世界的なアート市場の拡大(アジア諸国の富裕層増加)
  • オークション市場の透明化とグローバル化
  • 美術館・回顧展などによる再評価
  • 終活需要・資産売却の増加
  • 若年層によるアート投資への関心拡大

これにより、昭和〜平成初期に活躍した画家たちの再評価、さらには若手・中堅作家の現代的な作品への関心も高まっています。


トレンド①:日本画は“静謐な世界観”と“伝統技術”が再評価

安定人気の巨匠作品

東山魁夷、上村松園、横山大観など、既に「名作」として確立された作家の作品は依然として堅調です。特に共箱・鑑定書付きの肉筆画は、価格が落ちにくい安定資産とされています。

  • 近年のオークションでは、東山魁夷の小作品でも300万〜500万円の実績が確認されています。

再評価される中堅作家

竹内栖鳳や小野竹喬といった、大観に次ぐ立ち位置の作家にも注目が集まっており、数十万円〜100万円台での取引が活発化しています。

若手・現代日本画の台頭

近年では、平面性や日本的色彩感覚を現代に再構築した作家(例:千住博、山本太郎など)も登場し、ギャラリーシーンでの売買が活発です。これにより「日本画=古いもの」というイメージは徐々に刷新されつつあります。


トレンド②:洋画は“装飾性”と“エレガンス”が再び脚光を浴びる

昭和期の人気作家が再浮上

東郷青児や小磯良平、梅原龍三郎などのモダン洋画作品は現在も安定的な需要があります。特に東郷青児の女性像などは、インテリアとしての価値も高く、30万〜200万円台での流通が目立ちます。

“日本的洋画”の再評価

藤田嗣治のように、フランスで成功した日本人洋画家は国際市場でも高評価を得ており、1億円を超える落札例も珍しくありません。

また、岡鹿之助や須田国太郎といった、国内に根ざした風景画や静物画を描いた画家の作品も、近年になって評価を取り戻してきています。


トレンド③:市場価格の二極化が進行中

近年の美術市場では、「一部の著名作家の高額取引」と「一般的な作品の相場安定化」が明確に分かれてきています。

高額作品はより高額に

東山魁夷や藤田嗣治のように、世界的にコレクターがいる作家の作品は、限られた流通量によって価格が高騰。逆に、無名作家や流通が多いジャンルでは、10万円未満の価格帯にとどまるケースも少なくありません。

オンラインオークションの普及

これまで業者間取引やギャラリー中心だった市場が、ネットオークションやプライベートセールの拡大により、個人でも参加しやすくなりました。これにより、**“相場の可視化”と“価格の競争”**が進んでいます。


今後の注目ポイント:価格が伸びる作家・テーマとは?

  • 宗教性や精神性を内包したテーマ(仏教、日本の風景など)
  • 展覧会やTV特集で話題の作家(再評価型)
  • 共箱・鑑定書付きの保存良好な肉筆作品
  • 昭和モダン・大正浪漫など、近代の文化潮流に関連する作家

また、美術館や専門機関による回顧展が開催されると、展示と同時に市場評価が急上昇することも珍しくありません


美術品を売るなら「タイミング」が重要

市場が盛り上がっている今こそ、作品の価値を見直す絶好のタイミングです。特に以下に当てはまる場合は、専門業者による査定をおすすめします。

  • 遺品整理・終活で見つけた日本画や洋画
  • 古い額装や掛け軸で、作家名が読み取れる作品
  • 美術館や百貨店で購入した記憶のある絵画

絵画は保存状態によって価値が大きく左右されるため、勝手に掃除せずに専門家へ依頼するのがベストです。


まとめ:変化する市場で「価値のある一枚」を見逃さないために

美術品市場は今、明確な変化の波を迎えています。日本画は伝統と現代の融合が、洋画は装飾とエレガンスの復権がキーワードとなり、過去に埋もれていた作家が今再評価される可能性も大いにあるのです。

作品の価値は時代と共に変わります。売るタイミングを見誤らず、正しい知識を持つことで、絵画が持つ「文化的価値」と「資産的価値」の両方を活かせるでしょう。

私ども寿永堂は、古美術・骨董品を取り扱っており、 全国各地、無料出張鑑定、買取させていただいております。
古美術・骨董品のご処分などをお考えの際は、どうぞお気軽にお声掛けください。
兵庫、大阪、京都、奈良、滋賀、和歌山などの近畿地方を中心に全国に無料出張いたします。

アーカイブ

鑑定のご相談、
お待ちしております!

お電話でのご相談・鑑定依頼

電話買取簡易査定が可能ですので、まずはご相談ください。

0120-13-6767

鑑定依頼メールフォーム

出張鑑定や持ち込み鑑定のご依頼はメールフォームからも受け付けております。お気軽にご連絡ください。

メールフォームはこちら

LINEで簡単査定

LINEで簡単に査定が可能になりました。

友だち追加 LINEQR

多くの士業関係の方からも御依頼を頂いております。お気軽にご相談ください。