象牙　七福神置物　在銘 買取実績

象牙 七福神置物 在銘の骨董的価値と魅力

1. 七福神置物とは

（1）七福神の由来

七福神は、日本の民間信仰において幸福や財運をもたらす神々として広く親しまれています。恵比寿、大黒天、毘沙門天、弁財天、布袋尊、福禄寿、寿老人の七柱がそれに該当し、特に江戸時代から盛んに彫刻や置物として製作されました。

（2）象牙の七福神置物

象牙を素材とした七福神置物は、江戸末期から明治期にかけて盛んに作られました。象牙の滑らかな質感と彫刻の精巧さが魅力であり、特に在銘品は名工による作品として高く評価されます。

2. 象牙 七福神置物の特徴

（1）造形と意匠

• 七柱の神々がそれぞれの特徴的な持物（釣竿、袋、剣、琵琶など）を持つ。


• 象牙の持つ光沢感と繊細な彫刻が際立ち、職人技が光る。


• 在銘品には名工の銘が刻まれ、製作地や工房が明示されている。

（2）用途と美術的価値

象牙の七福神置物は、財運や家内安全を祈願する縁起物として飾られました。装飾品としてだけでなく、信仰対象としても重宝され、彫刻の細密さや象牙の質感が美術的価値を高めています。

3. 製作技法と素材

（1）象牙の加工技術

象牙の彫刻は非常に繊細な技術を要し、硬質でありながらも滑らかな質感が特徴です。細部の彫刻には極細の彫刻刀が使用され、神々の表情や衣服の文様まで精緻に表現されます。

（2）在銘の重要性

在銘品は、製作者の名前が刻まれているもので、作家の評価や作品の出自を特定する上で重要な手がかりとなります。特に明治期の名工による在銘品は、美術品としての価値が高まります。

4. 骨董市場での価値

（1）制作年代と出自

江戸後期から明治時代にかけて製作された象牙の七福神置物は市場価値が高く、保存状態や銘の有無によって価格が大きく変動します。

（2）作家や工房の影響

著名な彫刻家の在銘品は市場価値が高く、特に高村光雲や石黒光南などの名工による作品は数百万単位で取引されることがあります。

（3）保存状態

象牙は経年によってひび割れや変色が発生しやすいため、保存状態が良好であることが評価のポイントです。特に細部の彫刻が崩れず、象牙本来の光沢が保たれているものは高額で取引されます。

5. 現代における評価

（1）文化財としての保存

象牙製品の輸出入が規制される中、歴史的価値のある作品は文化財としての保存が求められています。特に在銘品は美術館や博物館に収蔵されることも多いです。

（2）コレクター市場での需要

象牙の取り扱いが厳しく制限される一方、既存の骨董品市場では象牙彫刻の希少性が高まっており、保存状態の良い七福神置物はコレクターの間で高額取引されることがあります。

6. まとめ

象牙の七福神置物 在銘品は、日本の伝統的な彫刻技術の粋を集めた美術工芸品であり、その芸術性と希少性から骨董市場での価値が極めて高い。制作年代や彫刻家の銘、保存状態によって価格が大きく変動し、今後も美術品としての評価が高まることが期待されます。