ビスクドール ジュモー 買取実績

買取品名
ビスクドール ジュモー
買取エリア
京都府京都市南区
買取額

コメント
ジュモーのビスクドールを買い取りました。

ビスクドール・ジュモーの概要


ビスクドール・ジュモーは、19世紀後半から20世紀初頭にかけてフランスのパリに存在した人形メーカー「ジュモー社」が製造した高級ドールです。ビスク(素焼き磁器)の素朴なマット感と、手彩色による繊細な頬紅や瞳の輝きが特徴で、当時の子ども用玩具という枠を超え、美術工芸品としても高い評価を受けています。



ジュモー社の歴史


ジュモー社(Jumeau)は1840年に設立され、1860年代から1890年代にかけて最盛期を迎えました。創業者シャルル・ジュモーらはドイツ人形と差別化するため、フランスらしい美意識を追求。ヴィクトリア女王にも献上された記録が残り、パリ万国博覧会では金賞を受賞するなど、国際的な名声を獲得しました。



製造工程と特徴


ジュモー社のビスクドールは、二重構造のヘッドにアンティーク調のビスクを使用し、内部に人毛や絹糸の植毛を施したリアルな髪型が魅力です。各パーツはソックボディ(布製胴体)に取り付けられ、関節可動の腕脚により多彩なポージングが可能。絵付けは熟練工の手彩色で、眉やまつ毛、唇のグラデーションが滑らかに表現されます。



見分け方とマーク


真作を見分けるには、ヘッド内部や背面に刻印された「JUMEAU PARIS」「DEPOT No.」などのマークを確認します。刻印の字体や位置、サイズが時期によって微妙に異なるため、年代特定の手がかりとなります。また、ハンドペイントの筆跡やアイグラス(ガラス製瞳)の接着痕なども鑑定ポイントです。



保存状態の評価ポイント


ビスクドールは素焼きのため、欠けやヒビが入りやすく目立ちます。特に頬や額、あご周りの微細なカケや下地の露出は価値を大きく左右します。また、ソックボディの布地の色褪せ、関節部のワイヤー劣化、植毛の痛み具合も総合評価時に重要です。オリジナルのワードローブ(ドレスや帽子)が付属していれば、さらに高評価となります。



市場価値と価格帯


良好なコンディションのジュモー・ビスクドールは、希少モデルや限定生産品では数十万円から百万円を超える価格で取引されます。特にエグランティーヌ(Eglantine)やローズ(Rose)などの代表モデルは人気が高く、競争入札となることも多いです。一方、損傷があるものや部分的リペア品は、数万円台で取引されるケースもあります。



偽物と注意点


近年、リプロダクション(複製)品や塗装のやり直し、誤表示されたヴィンテージ品が出回るため注意が必要です。刻印が後から刻まれた跡や、ビスクの質感が新しすぎるものは要警戒。専門の鑑定士によるUVライト検査やX線検査で内部のワイヤー構造や接着痕を確認することが推奨されます。



コレクションとしての魅力


ビスクドール・ジュモーは、ドールコレクターのみならず美術工芸品としての側面も評価され、インテリアや展示品としても人気があります。時代背景や製造工程の研究対象として学術的価値も高く、個人コレクションからミュージアムコレクションまで幅広く蒐集されています。



取扱い・保存の注意点


ビスクは湿度変化や衝撃に弱いため、温度20~22℃、湿度45~55%程度の安定環境で保管しましょう。直射日光や蛍光灯の紫外線は彩色の褪色を招くため、UVカットフィルムを施したショーケースが理想的です。埃は柔らかい馬毛筆などで優しく払い、ボディの布地はドライクリーニングを避け、専門業者による定期メンテナンスを行ってください。



まとめ


ビスクドール・ジュモーは、19世紀フランスの高度な陶磁器技術と人形美術が結実した逸品です。真贋鑑定や保存状態の見極めが難易度高く、コレクター市場では常に注目の的となっています。購入や売却を検討する際は、刻印や彩色の細部、付属品の有無を慎重に確認し、信頼できる専門家の意見を仰ぐことが成功の鍵です。



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