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七官青磁は、中国陶磁史の中でも特に高い評価を受ける青磁の一つで、宋代の官窯に由来する格調高い焼き物です。
その名は「七官窯」にちなんでおり、汝窯・官窯・定窯・鈞窯・哥窯・越窯・磁州窯など、中国古陶磁を代表する名窯群を指します。
今回の香炉は、七官青磁ならではの深みある釉色と端正な造形が見事に調和した逸品で、当時の工芸技術の高さを今に伝える貴重な作品でした。
青磁は、鉄分を含む釉薬を還元焼成することで美しい青緑色を発する陶磁器です。
七官青磁の香炉は、淡い翡翠色から深い青緑まで多彩な釉色を持ち、光の加減によって柔らかく変化する独特の風情が魅力です。
また、釉薬表面に生じる貫入(かんにゅう)は、長い年月を経ることで釉層に自然なひび模様を形成し、これが七官青磁特有の「景色」として高く評価されます。
今回の香炉は、丸みを帯びた胴に三足を備えた古典的な造形で、静かな佇まいの中に格調の高さが漂います。
釉薬のかかり具合が均一で、底部に見られる淡い灰青色の釉溜まりが美しく、光の角度によって柔らかい光沢を放ちます。
香を焚いた際に立ち上る煙と釉の青が相まって、幽玄な趣を感じさせる作品でした。
七官青磁は、中国陶磁史において「官窯文化」の象徴といえる存在です。
官窯は皇帝直属の窯として最高品質の作品を焼成しており、その完成度の高さから「天下無双の青磁」とも称されました。
特に香炉や花入といった小品は、釉薬の発色・造形・比例美が重視され、芸術品としての価値が非常に高いジャンルです。
骨董品としての価値を判断する際には、以下のような要素が重視されます。
今回の七官青磁香炉は、釉薬の状態が非常に良好で、色味の深みと貫入の入り方が自然でした。
また、底部の高台が端正で、釉の溜まり具合も美しく、古窯の焼成技術の高さが感じられます。
このように状態・造形・釉調が揃った七官青磁香炉は、コレクター・美術館・茶人の間でも高い評価を得やすい傾向にあります。
今回お譲りいただいた「中国香炉 七官青磁香炉」は、青磁の中でも格調高い美を宿した名品でした。
釉色の深さと造形の静謐さが見事に調和し、まさに宋代官窯青磁の系譜を今に伝える逸品です。
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