鏑木清方
かぶらき きよかた

1878年(明治11年)-1972年(昭和47年)
明治~昭和期の浮世絵師、日本画家。
美人画家として上村松園、伊東深水と並ぶ。
人物画がメインであり、明治時代の東京の風俗を写した風俗画が多く見受けられる。
水野年万(としかた)に師事。烏合会、金鈴社を結成し、文展・帝展で受賞を重ね、近代日本画に独自の画境を開く。

鏑木清方(かぶらき きよかた)は、明治から昭和にかけて活躍した日本画家です。
その作品は人物画が多く、美人画と呼ばれ、東京の風俗を繊細なタッチで描きました。
作品は、神奈川県鎌倉市にある鏑木清方記念美術館や、東京国立近代美術館などに所蔵されています。
2019年には、幻の名作と呼ばれた作品『築地明石町』をはじめ、行方不明になっていた『新富町』と『浜町河岸』が見つかりました。
美人画家の代名詞といわれる鏑木清方の生い立ちや、作品の魅力について解説します。

生い立ち


鏑木清方が生まれたのは、1878年の東京都千代田区です。
本名は條野健一といい、條野は父方の姓。
のちに母方の家督を継いだことで、鏑木姓となりました。
父・條野採菊(じょうの さいぎく)はジャーナリストで、東京初の日刊紙『東京日日新聞』や娯楽誌『やまと新聞』などを発刊。
その影響で、鏑木清方も17歳のころから『やまと新聞』の挿絵を描きはじめるようになりました。
鏑木清方が絵の世界に入ったのは、1891年13歳のときでした。浮世絵師・水野年方(みずの としかた)へ師事し、清方の号を与えられます。
実はこのころ、鏑木清方は浮世絵だけでなく、狂言も学び、狂言師として舞台に立っていたこともあるといいます。
父が発刊する『やまと新聞』の挿絵を担当しはじめ、さらに『東北新聞』や『九州日報』などの地方紙でも挿絵を描き、10代のころから挿絵画家として活躍しました。展示会に初出品したのは、鏑木清方が20歳のとき。1897年に開かれた第2回日本画家協会展に、『ひなた』を出品しました。
その後も日本画家協会展への出品を続けながら、新聞の挿絵画家として活躍します。

本格的に絵画に取り組みはじめたのは1901年ごろとされ、鰭崎英朋(ひれざき えいほう)らと烏合会(うごうかい)を結成したことがきっかけでした。
烏合会の展示会へ出品を主軸に、作品の発表をはじめます。
このころ発表したのが、鏑木清方が愛した作家樋口一葉をモチーフとした代表作『一葉女史の墓』です。
1927年の第8回帝展に、『菊池明石町』を出品し、帝国美術院賞を受賞。1929年に帝国美術院の会員に選出されました。
また、このころから随筆も手がけ、数々の随筆集も残しています。

鏑木清方の活躍はとどまることを知らず、1937年には帝国芸術院の会員に選出。7年後の1944年に、帝室技芸員となりました。
帝室技芸員とは、宮内省(現在の宮内庁)により運営される美術家・工芸家の顕彰制度です。優秀な芸術家に任命され、皇室の御用を勤めました。
しかし、第二次世界大戦による東京大空襲により、鏑木清方の自宅も焼失。終戦後の1946年から神奈川県鎌倉市に住居を移し、晩年まで過ごしました。
戦後も日展への出品を続け、1954年に文化功労者となり同年に文化勲章を受章。長きに渡って積み重ねた功績が評価されました。

作品の特徴とその魅力


鏑木清方の作品は、浮世絵をベースとした伝統的な日本画です。
しかし、その作品は決して古めかしいものではなく、近代的な要素も含まれています。
代表作には、初期の『一葉女史の墓』や帝展で入賞した『築地明石町』、国の重要文化財に指定されている『三遊亭円朝像』があります。
『三遊亭円朝像』は男性を描いたものですが、鏑木清方の作品は女性をモチーフにしていることが特徴です。
とくに東京の風俗を描いた作品が多く、昔ながらの東京と女性の美しさを見事に表現しています。

美人画の代名詞・鏑木清方が残したもの


鏑木清方は美人画の代名詞ともいわれ、江戸や東京の人と暮らしを描いた日本画家です。
肌のきめ細やかさや着物の美しさを繊細なタッチで表現し、美人をうまく表現した作品を数多く残しています。当時の東京を、江戸っ子らしい目線で描き、現代へと伝えていることも、鏑木清方の功績の1つでしょう。

鏑木清方の作品は、当時の人・町・暮らしを代弁するかのような表現が特徴です。
一葉女史の墓
墨田河舟遊
朝涼
築地明石町
三遊亭円朝像
一葉像
暮れゆく沼
鏑木清方は挿絵画家としてデビューしたのちに日本画家へと転身した作家です。
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