千住博
せんじゅ ひろし

1958年1月7日-
日本画の存在やその技法を世界に認知させ、絵画制作にとどまらず、
講演や著述など幅広い活動を行っている。
自然の側に身を置くという発想法を日本文化の根幹と捉える。
代表作のウォーターフォールは1995年ヴェネツィア・ビエンナーレで名誉賞を受賞。
1997年より大徳寺聚光院の襖絵制作
2002年の伊東別院完成続き、2013年に京都本院の襖絵が完成。

千住博(せんじゅ ひろし)は、昭和後期から現在にかけて活躍する日本画家です。
数々の名高い寺院やビル、空港をキャンバスにして作品を制作した現代日本画の巨匠。実は、幼いころから英才教育を受け、音楽や美術に触れて育った千住博は、グラフィックデザインに興味を抱いて本格的に美術の世界に飛び込みました。
そんな千住博が、どうして日本画家になったのか、代表作『フラットウォーター』を描き上げるまでの経緯などを紹介します。

千住博が生まれたのは、1958年の東京杉並区でした。父は経営工学者の千住鎮雄(せんじゅ しずお)、母は教育評論家の千住文子(せんじゅ ふみこ)。母方の祖先に日本の天然痘ワクチンの第一人者・角倉賀道(すみのくら よしみち)や、江戸時代の豪商・角倉了以(すみのくら りょうい)がいます。
裕福な家庭で育った千住博は、弟や妹とともに幼いころから塾やヴァイオリン、ピアノなどの習い事をしていました。幼少期から絵を描くこと好きだったため、慶應義塾幼稚舎に入学する前には絵の勉強も始めていたといわれています。
1970年に慶応義塾普通部(一般的な中学校にあたる)へ進学。美術部に入部しますが、当時は絵で食べていくつもりはありませんでした。
千住博の志が変わったのは、高等部に進学してから。美術部で見たグラフィックデザインの影響を受け、美術大学への進学を決めます。このころ偶然にも日本画の展示会へ赴き、岩絵具の存在を知ることとなります。岩絵具とは、鉱石を砕いて細かい粒子状にして絵具としたものです。日本画に使用されることもあり、千住博は岩絵具で絵を描きたくて大学の日本画家を目指すようになりました。
1978年に東京藝術大学美術学部の日本画専攻へ入学。大学で勉強しながら、美術予備校で講師も務めます。
そのまま修士課程、博士課程へと進み、修了作品はどちらも大学買上となりました。大学在学中は、ビルの街並みをメインにしていた千住博ですが、卒業後に風景画へとモチーフが変化します。その背景には、自然へ興味の遷移でした。そして1993年、千住博の代表作ともいえる『フラットウォーター』を発表しました。
さらに滝に魅せられた千住は、1995年に開催された第46回ヴェネツィア・ビエンナーレに『THE FALL』を出品。東洋人で初めて名誉賞を受賞します。
その後も個展の開催や作品の出品を続け、1997年からは寺院の襖絵を手掛け始めました。大徳寺聚光院の襖絵を制作後、京都本院や高野山真言宗総本山金剛峯寺の襖絵を制作しました。
2004年には東京国際空港第2旅客ターミナル、2010年は東京国際空港新国際線ターミナル、翌年はJR博多駅のアートディレクションを務めます。また、壁画の制作もおこなっており、シンガポール・OUBセンター、両国・回向院などを担当しました。
教育者としての一面もあり、2007年に京都造形美術大学の学長に就任し、2013年まで務め上げました。現在は教授として、京都芸術大学で教鞭をふるっています。
2016年に外務大臣表彰、2018年に日米特別功労賞を受賞しました。

作品の特徴とその魅力


千住博の作品は、滝や湖、森など、自然をモチーフにしていることが特徴です。とくに滝を扱う作品が多く、水面を打ち付ける水と水しぶきが繊細に表現されています。
『ウォーターフォール』だけでなく、『タイドウォーター』シリーズも千住博を代表する作品です。潮の満ち引きを描いた作品で、『ウォーターフォール』とは異なり、月夜を表現する黒や黄色など暗い色を使っています。大地の雄大さや迫力が表されており、千住博らしい視点をモチーフにした作品です。

日本美術の体現者・千住博の見せたいもの


千住博は伝統的な日本画を、より現代風にアーティステックに表現している日本画家です。
滝や潮水、森をモチーフにすることが多く、自然の雄大さと豪快さを独自の視点で描いています。日本画家らしい繊細なタッチで描かれる自然は、思わず息をのむ迫力です。
自然の素晴らしさと美しさを描くことで、千住博は本質的な美を表現し、見た人へそれを伝えようとしているのではないでしょうか。
ザ・フォール
大徳寺聚光院伊東別院襖絵
石橋
ウォーターフォール
夜桜
春夜
青富士
イチョウ月下
代表作の『滝』はそれ自体が絵の具を流しての滝で、「滝の描写」ではなく、
絵画のイリュージョンから抜け出せなかった歴史からの展開を試みているとし、
テーマと技法と手段が完全に一致した実証と述べております。

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