山口晃
やまぐち　あきら

プロフィール

山口晃は、1948年に東京で生まれた日本の日本画家です。幼少期から絵画に興味を持ち、高校時代には美術部に所属していました。1971年に東京芸術大学美術学部油画科を卒業後、渡仏し、パリ国立高等美術学校で学びました。1976年に帰国し、以降は日本とフランスを行き来しながら制作活動を続けています。

来歴

山口晃は、1970年代から1980年代にかけて、日本の現代美術界において注目される存在となりました。彼の作品は、西洋の絵画史や文化を参照しながら、日本的な感性や色彩感覚を表現するものでした。特に、フランス印象派の影響を受けた風景画や静物画は、明るく鮮やかな色彩と繊細な筆触で描かれ、多くの人々に親しまれました。1984年には、パリ市立近代美術館で個展を開催し、国際的な評価も得ました。

作品の特徴

山口晃の作品は、写実的な表現と抽象的な表現を組み合わせた独自のスタイルを持っています。彼は、具象的なモチーフを描きながらも、その形や色を自由に変化させたり、重ねたり、分解したりしています。その結果、作品は現実と幻想の境界を曖昧にし、観る者の想像力を刺激します。また、彼は絵画だけでなく、版画や彫刻など様々なメディアで作品を制作しており、その多彩さも魅力の一つです。

代表作品

山口晃の代表作品としては、以下のようなものが挙げられます。
「パリの風景」（1978年）：パリ市内の風景を描いたシリーズで、エッフェル塔やセーヌ川など有名な場所が登場します。しかし、それらは単純化された形や色で表現されており、写真とは異なる印象的なイメージになっています。
「花束」（1982年）：花瓶に挿した花束を描いたシリーズで、色とりどりの花が画面いっぱいに広がります。しかし、それらは具体的な種類や形ではなく、抽象的な色彩や形態で表現されており、観る者に様々な感情やイメージを与えます。
「モナ・リザ」（1995年）：レオナルド・ダ・ヴィンチの名画「モナ・リザ」をモチーフにしたシリーズで、原画と同じサイズや構図で描かれています。しかし、それらは原画とは異なる色や筆触で表現されており、古典的な作品に新しい解釈や視点を与えます。