ベルナール・ビュフェ
ベルナール・ビュフェ

1928年(昭和3年)-1999年(平成11年)
本名、ベルナール・ビュフェ(Bernard Buffet)
フランス具象絵画の代表的な画家。
20歳にしてパリで最も権威のある新人賞・批評家賞を受賞。作風としてモノトーンに近い色に鋭い直線的な輪郭線で、不安げな表情の人物や風景画、ピエロや蝶々、妻・アナベルをモデルとした作品など、幅広いな作品を描き、絵画だけでなく、劇場のポスターや挿画本なども描いた。

生い立ち


ベルナール・ビュフェが生まれたのは、1928年のフランス・パリです。
父は工場を経営しており、ベルナールとはほとんど関わりがありませんでした。母もベルナールが10代で亡くなり、孤独な幼少期を過ごしたとされています。

1943年、第二次世界大戦が佳境を迎える中、ベルナール・ビュフェはパリ国立美術学校に入学。本格的に絵画を学び始めます。

終戦を迎えた1945年には、17歳にしてアトリエ作品賞を受賞。1948には批評家賞を受賞し、世界で個展を開催するようになります。若くして才能を開花させ、順調なキャリアを築き上げました。
1952年からは、リトグラフの制作を始めます。リトグラフとは、石版に絵を描いて印刷する石版画です。色ごとに石版を作り、印刷を重ねて1つの作品に仕上げます。

翌年、第2回日本国際美術展に『化粧する女』を出品。1959年には神奈川県立近代美術館でビュフェ展を開催します。
1958年に結婚したアナベルは、ベルナール・ビュフェが描く人物画のモデルとして頻繁に登場します。
1975年にフランス・アカデミー会員となり、1993年にはフランスのレジオン・ドヌール勲章を受けました。早くに芽が出たため晩年の作品には賛否両論ありますが、現在も人気の高い画家です。

日本とベルナール・ビュフェ


ベルナール・ビュフェは日本から遠く離れたフランス出身の画家ですが、何度も来日するなど、日本とゆかりのある人物です。

生前に完成した静岡県のベルナール・ビュフェ美術館へは、アナベル夫人と7回の訪問をしています。日本では1959年を皮切りに、ビュフェ展を開催しており、国内でも人気の高い画家です。

作品の特徴とその魅力


ベルナール・ビュフェの作品は、黒く太い線が特徴的です。リトグラフで重ねた色彩も決して明るいものではなく、第二次世界大戦後の不安感や虚無感を描いています。
ジャン=ポール・サルトルの実存主義やアルベール・カミュの不条理の思想を具現化したものとして、当時の若者の間で爆発的な人気を誇りました。

実存主義とは、哲学の中心を人間の存在と考える哲学的思想です。サルトルが提唱した思想で、第二次世界大戦後の世界を席巻しました。

カミュが唱えた不条理の思想とは、人間は人生に何らかの意味を見出そうとするが、結局は無意味になることを説いた哲学的思想です。ベルナール・ビュフェの作品は、人間の不条理を見つめて具現化したかのように、重い雰囲気を発しています。

リトグラフだけでなく、油彩や水彩の作品もありますが、一貫して黒い線画の強調された作品が大半です。色彩は抑えられ、モノクロの作品も多くあります。

赤や黄色など不安をもたらす色彩で、不安感や虚無感を表しているのが特徴です。

第二次世界大戦後の世界の緊張・不安を具現化したベルナール・ビュフェ


ベルナール・ビュフェは、若い頃から才能を開花させ、高い評価を得た画家です。

作品の線画ははっきりとした黒で描かれ、色彩はほとんど使われていません。暗く重々しい空気を放つ作品は、サルトルやカミュの思想が広まった第二次世界大戦後の世界で、若者を中心に席巻しました。

ベルナール・ビュフェがモチーフとしたのは、風景や静物、人物です。女性の人物画は、アナベル夫人をモデルにしていたと考えられています。
若くして成功したため、晩年の作品は評価の分かれるところですが、日本では現在も人気の画家の1人です。
青い闘牛士
カルメン
アナベル夫人像
アルフォーヴィルの教会
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